軟骨
関節は、骨と骨が擦れ合うところは関節軟骨で覆われています。軟骨にはもともと血管がないので、圧迫されても血液の循環障害が起こりにくい構造になっています。この軟骨が、なんらかの要因で一点に過剰な負荷がかかり続けると骨の内部に血流障害が原因の壊死が起こります。 これが特発性膝骨壊死の原因です。
原因と症状
変形性膝関節症と同じ症状が現れます。関節液の質が悪化することで、軟骨がすり減って骨に直接負担がかかるようになります。日本人の場合、O脚の人が多いため、膝の内側に負担がかかり、骨壊死が引き起こされることがあります。
治療するほど悪くなる?
痛み止めを使って歩くと症状が進行します。特発性膝骨壊死は膝関節に過剰な負荷がかかった結果血流が悪化し、壊死と言う症状として現れたものです。消炎剤を処方されることがあると思いますが、消炎剤には痛みを止める効果もあるため、一時的に治ったと勘違いして普通に生活を送ってしまい、結果症状を悪化させることにもなりかねません。骨壊死になった場合は膝サポーターで荷重のバランスをとり、可能であれば杖の使用も検討しましょう。
治療
ヒアルロン酸の注射
この頃は、膝にヒアルロン酸を注射するようになっています。軟骨がスムーズに動くのですり減りを防ぐと言われています。
鍼治療
滑膜を直接刺激して質の良い関節の油が出るようにします。合わせて脚の弱くなった部分の血液循環を改善して足が弱くなるのを防ぎます。
膝サポーター
膝の外側に荷重することで内側の荷重をなくします。内側の負荷が改善されることで、骨壊死周囲が硬化して安定化するため、痛みも次第に軽くなっていきます。また、はやめに安定化させれば骨壊死の進行の抑制や手術の回避につながります。
杖の使用
小~中程度であれば杖の使用が効果的な場合があります。できる限り杖を使用するようにすることで、患部への負荷を抑えることができ、壊死部の進行の抑制・痛みの改善を早めることが期待できます。
手術療法
重度の骨壊死の場合・治療をしても進行が抑制できない場合は手術をします。骨の移植をしたり、人工関節の手術を受けるといった方法があります。
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